ナツカシイコト:ソノ弐(長いお話です [knäckeおもいだすコト]
自由人、はじめに住んでいたとある州の町でのすでに終了しているプロジェクトと、
進行中のプロジェクトの為に、同じ州の別の町にも国内出張で行ってきた。
赤くマークしたのが、住んでいたアパートメントホテルのお部屋。(下は雑貨屋さんだった。
アスファルトに砂が舞う埃っぽくなにもない雑多な小さな町。
アパート前には大きな公立病院がある。
住んだ頃から、アパート前でずっと工事をしていたknäcke通称クルクルゾーン。
モザンビークにいた2年間かけても完成してなかった広場が、やっと完成していた。
自由人1年と数ヶ月前にも、この場所に出張があった。
その時、この辺りを歩いていたら、「セニョール!、セニョール!」と呼ぶ声が聞こえたんだって。
声のするほうを見たら、アパートメントホテルのお掃除オジサンのひとりだった。
その話を聞いていたので、今回は、ニッポンのオカシお菓子を持って行ってもらったんだけど。
この時は、そのお掃除オジサンはいなくって・・・、残念。
写真も撮ってきてねとお願いしていたんだけどな。
お掃除スタッフは数人いて、数ヶ月ごとに交代だった。
ガードマンや、ホテルスタッフ、他のお掃除スタッフの中でも、極めて極貧がにじみ出ていたお掃除オジサン。
ある寒い日、いつものようにボロ雑巾のような洋服に、裸足でお掃除に来た事があった。
ベランダでバケツで雑巾をしぼるお掃除オジサン、長ーい鼻水が雑巾をしぼるバケツにチャポーン・・・。
いったいどうするのかと見ていたら、その鼻水の入ったバケツでしぼった雑巾で、
ダイニングテーブルをいつものように隅々までキレイにふいた。
オジサンは体調が悪いのか、咳もしている。
覚えたてのポルトガル語と身振り手振りで、靴はどうしたの?体調がよくないの?と聞いた。
オジサンは、「シン(ハイ)、シン(ハイ)、」とうなずく。
可哀想なので、「今日はもいいから、ゆっくりしたほうがいい。」そう言って帰らそうとしたけど、
オジサン、お掃除を終わらせないとチップをもらえないと思ったらしく、掃除を続けるので、
いつものように、10MT(当時、道ばたで売っているパンを2つ買える金額。)と、
手元にあった飴を数個手に持たせてその日は帰らせた。
その後、すぐに手持ちのタオルを熱いお湯でしぼり、
お掃除オジサンがふいていったところを、気が狂うくらいふいたknäckeであった。(笑
お掃除オジサン、どうしてるかな、ゲンキかなぁ・・・。
写真2枚目の中くらいに写っている白いトラックの止まっている隣のアパート下には、
インド人家族経営の小さなスーパーがあって。
そこには、時々、ポルトガル産の安くて悪くないパスタやお菓子、
効き目の微妙な蚊取り線香や、人が死んじゃいそうなくらい強烈な殺虫剤、マッチなどを買いに行っていた。
数人いる店内の万引き見張り番のひとりに、オーナーの娘で、耳の聞こえない話せない少女がいて。
モザンビーク人とインド人しか買いにこないこのスーパーに、時々顔をだすアジア人のknäckeが珍しいのか、
買い物に行くと必ずknäckeの横にぴったりくっついて、
手振り身振りで、今日はいつもの蚊取り線香はないよとか、
サモサが揚げたてだよ(オイシイの!)とか、このお菓子がおすすめなのよとか、いろいろ世話を焼いてくれて。
その少女は今もココで、あの時のように万引き見張り番をしているのだろうか。
会いたいな。
懐かしい町並み。
よく行っていたアパート近所のレストランはなくなっていた。(写真左下
よく行っていたアパート近所の微妙なチャイニーズレストランはインドレストランに。(写真右上
イタリアンレストランはピザが特においしくてよく利用していたんだけど、
ある時、食べに行ったら、お店はなくなっていた。
そこにいたモザンビーク人から、ポルトガル人オーナーが従業員のお給料未払いでポルトガルに夜逃げしたと聞いた。
そのあと、微妙なアジアンレストランになっていたんだけど・・・、そこもつぶれたのね。(。´Д⊂)
中国人経営のトイレ臭かった(爆)チャイニーズレストランは、
スタッフそのままでインド人経営のインドレストランになっていたそうだ。
元ドライバーと昼食を食べに入ったら、元スタッフが自由人ともとドライバーを覚えていていてくれて、
「久しぶりだね、戻ってきたのか!」と、ワラワラとスタッフが集まってきたらしい。
嬉しいね、覚えていてくれただなんて。
そして、懐かしいおかあさんのキオスクと元ドライバー。(ゲンキそうでなにより!
滞在中たった1日だけど、元ドライバーと共に、お仕事だったようだ。
オレンジ色のカウンターの中。
ココのキオスクには、ドライバーとソーダをよく飲みに行っていた。
オレンジの壁は、当時、黄色でmcelのマークが青でペイントされていたけど。
数年ぶりに自由人を見て、
「戻ってきたのね!久しぶりじゃない、今日はknäckeは一緒じゃないの??」って。
ココでも覚えていてくれただなんて、ほんとうにウレシイね。
自由人、knäckeに懐かしいおかあさんの顔を見せる為に、写真を撮らせてくれとお願いしたけど、
おかあさんは、写真はNGなんだって。
ザンネン・・・。
その代わり?のカウンター中の写真、変わってなくて懐かしいよ。
いつか会いにいかないと!おみやげを持ってね。ヽ( ´ー`)ノ
写真NGのモザンビーク人って、たまいて。
お金持ち以外で、写真を撮る機会のほとんどないモザンビーク人がほとんどだ。
お金持ち以外で、カメラを持っているモザンビーク人も、もちろん少ない。
そして、モザンビーク人の病気や事故での死亡率は高い。
そんな彼ら、写真を撮ってもらう機会があって、
その直後に、病気や事故で死亡する家族や友人があったりしたら、
もちろん、写真を撮ったこととの因果関係はないけれど、滅多にない写真を撮る機会のない彼らにとったら、
その原因が、写真を撮られたこと、写真に写ったこと、そう思っている人も多いのだ。
このキオスクのおかあさんが写真NGの理由がそうなのかどうかはわからないけどね。
懐かしい固い山や、果てしない大地に光る夕暮れ。
イロイロ思い出すなぁ・・・。
そうそう、ソーダが2MT値上がりしたって。
つづく。
*すべての写真、自由人のコンデジでのキロク写真。
なんだか私まで切なくなってきたよ(´д⊂)
by ショコラ (2013-11-04 22:56)
こういう感じが、近い未来の、
そして、数年後のショコチョンでもあるような気がするのであった。(≧m≦)
by knacke (2013-11-04 23:41)
世界中のすべての場所で、同じように時間が経っているんですもんね。
私も、仕事で行ったいろんな場所の今を見てみたくなりました。
by YAP (2013-11-05 08:05)
懐かしいね。覚えていてくれるって、とっても嬉しいね。
やっぱりこうしてその後どうしてるかって気になるよね。
お土産持って、訪ねたいよねぇ。。。(遠い目)
by JOY (2013-11-05 11:22)
変わらないものもあれば変わってしまったものもあって、確実に時間は経ってるんだね…切ないな。でもそんな中でちゃんと二人のことを覚えていてくれる人たちがいるってすごく嬉しいね。
by 鰯母 (2013-11-05 11:41)
>YAPさん
当たり前なのですが、確実に時は流れてるんだなーって思いました。
行った事のある場所に再び訪れるのって、とってもいいものですね。
YAPさんのあちこち懐かしい場所、プライベートでも、お仕事でも、
いつか訪れるチャンスがあればいいですね。
たくさん思い出すことがあるふだろうな〜。
>JOYちゃん
ね、懐かしいって悪くないね、いいこともそうでないことも。
コッチは覚えていても、むこうは覚えてないだろうなって思っていたので、
嬉しさアップです。(笑
ニッポンジンがとても珍しかったということもあるんだろうな。
ね、JOYちゃんも行ってみたいでしょ?住んでいた所。
みんなどうしているかな?ね。
行く時は、小さなオミヤゲを忘れずにだよー。
>鰯ちゃん
ね、どこでも一緒だよね、変わったり変わらなかったり。
こっちは期間限定の滞在だからいろいろ覚えていると思うんだけど、
珍しかったニッポンジンとはいえ、相手も覚えていてくれたって、
やっぱりウレシイね。
by knacke (2013-11-05 13:21)
どれもきむたこさんにとっては思いで深い光景なんだろうな。
写真はもっと載せたかったでしょ(笑)
きむたこさんの頭の中で走馬灯のように流れる風景。
ちょっと覗いて見たい。
by barbie (2013-11-05 13:40)
>barbieさん
今でもはっきり覚えている風景と場所です。
地図なしでまだまだ歩けそうです。
写真ね、うん、もっとのせたいかもー。(笑
頭の中を公開!できればいいんだけど、なー。(●´∀⊂)ペチッ
by knacke (2013-11-05 16:21)
knacke さんの懐かしい気持ちがよくわかって、
ホロっと・・・
覚えていてくれてうれしいですよね。
また行ってみたい、みんなに会いたいってよくわかります。
わたしも・・・もちろん国内ではあるけど・・・転勤が離れた土地、
懐かしいですもん^^
by たま (2013-11-05 16:45)
今までも何度かあった、モザンビークでの懐かしい人たちとのお話を読む度に 切なくなってキューッとします。knackeさんも会えるといいね…
お掃除オジサンの話!(ノ∀`) ふふふ
マンションの、不具合あった時にあれこれ頼むオジサン達とダブりました。とにかく工具以外持ってこないので、タオルから何から拭き掃除に使われない様に全部隠してから 呼ぶんだけど・・・。流しが詰まった時は…隠していた下ろし立ての台拭きを見つけ出し 床に溢れ出た廃水を拭いた後で!調理台を拭かれました!…悶絶…そんな話は尽きませんorz
by かこ (2013-11-05 17:59)
>たまさん
どこでも、暮らしのあった場所っていうのは特別なんですよね、きっと。
変わっていても、変わってなくても、どっちでもよくて。
行ってみたいのはどうしてなのかなぁ?と、いつも思います。
懐かしいから・・・、なんでしょうけど。
思い出したくなるような暮らしがあった、ってコトなのでしょうか。
たまさんも、過去に住んだ場所に行くことがあったら、
思い出す事がいっぱいなんでしょうね♫
>かこさん
時々ね、思い出すんです、なんとなく。(笑
写真を見ると、一気に。
あは、そちらでも「やっぱり」(笑)そういう感じなんですね。
後で、気が狂うほどにふき直しされましたか?(ノー`)
さわられたくないものはみんな隠す、それってとっても疲れますよね。
お掃除スタッフでもメイドチャンも、
そういう仕事の人達って、たいてい野原で、
もちろん電気も水道もない、トイレもない、
そういう不衛生なところで生活をしているので、
「清潔」と「奇麗」の違いがわからないんだろうなって。
あと、洗剤はいっぱい入れた方が奇麗になる、と、思っているから、
洗剤の減るペースがとにかく早い・・・。(苦笑
そう、このオジサンね、いつも1枚の雑巾を持ってきてたのですが、
便器の外も中もそれでお掃除して、
もちろん、それで部屋の中のあらゆるところを拭いていくんです、
もちろんテーブルの上も。(爆
それをはじめて見たとき、オジサンが帰ってから、
えぇ、気が狂うくらい掃除し直しました。(大爆
そしてその後、トイレ、床、テーブルで、雑巾をかえてくれとお願いしました。
どの雑巾も、恐ろしいほどのボロで、どれでどれを掃除されているのか、
まったくわからなかったのですが。(苦笑
キレイな雑巾をこちらが用意してもダメなんです、売っちゃったり、
自分のものんしちゃうんです・・・。
また、いろいろ思い出しました。
ほんと、こういうのも、今はみんな懐かしくて楽しい思い出です。
かこさんの上海暮らし、また、いろいろお話聞かせて下さいね。
by knacke (2013-11-05 19:15)
ドライバーさんの笑顔が素敵です☆
覚えててもらえてるのって嬉しいですよね^^
南の島にしばし潜りに行ったりしますが,1年ぶりでも,今までなかったような建物ができていたり,空港がキレイになっていたりすると,
頑張って発展しているんだなぁ と嬉しく思うのと,知らない場所になっちゃう寂しさみたいなものがあったりします...
そこに住んでいる人がシアワセになるような街になればいいなぁ・・・ と思うのでした^^
by あやこ (2013-11-05 20:30)
なんだか、とても良い話ですね。
胸に、ぴんぴん来ました。
by 八犬伝 (2013-11-05 21:40)
嬉しいねもいっぱい
懐かしさも溢れてくる、、
でも、せつないこともたくさん、、
元気でいてくれたらいいな、そう思うの
by engrid (2013-11-06 01:16)
>あやこさん
相手方にとっては、なんでもない日常の中でのことだって思っているので、
覚えてくれていたのは、やっぱり嬉しいですね。
懐かしい場所が変わって行くのは、知らない場所になるみたいで、
寂しいと思う事もあるけど、そうなんですよね、そこに住んでいる人が、
シアワセかどうか、ってことなんですよね。
ドライバーも、懐かしく、
そして再会できたことをとてもハッピーだと言ってくれたそうです。
ワタシも会いたーい!
>八犬伝さん
写真って、いいですね。
次々といろんなことを思い出します。
なんでもない日常のヒトコマばかりですけど、
今となっては、特別な毎日だったと思います。
>engridさん
そうですよね、みんなゲンキでいてくれたら、それだけで嬉しいです。
時々ね、いろんなことを思い出しちゃいます。
一生会う事のないだろうメイドチャンやガードマンクンのことも。
いいことも、そうでなかったことも。
青いソラや、果てしなく続く草原。
みんなゲンキかな、どうしているかな、ただそれだけなんですけどね。
懐かしいってなんだか不思議な感覚なのかもしれませんね。
by knacke (2013-11-06 22:27)
今晩は~^
今回の記事 拝見してて どれだけknackeちゃんの心の中に
何時までも忘れられない 心の故郷とも思える 想い出の地であるかが
痛い程伝わって来ました。
そして 見て居ると 以前UPされた数々の想い出の写真が蘇り
私の方も 懐かしく感じてしまいました ドライバ^さんの顏もねッ(笑)
数々の想い出は写真でも見れるし 叉心の中に確りと残って居ますねvv
by まつみママ (2013-11-06 23:21)
懐かしい顔、風景、おソラのイロ。
見てると切なくなるのは、なんでだろね。
みんな憶えててくれるもんなんだねー。お互いにとって、確かな存在感だったんだ、きっと。
一度は会いに行ってくるとイイと思う!(・∀・`)φ
by ひろころ (2013-11-07 13:28)
わたしも懐かしい場所と人が地球の裏側にいます。
距離が遠くてなかなか行けないけれど、10年来毎年のクリスマスカードで繋がっています。今年になってFacebookで連絡取れるようになってすごく嬉しい♪
knackeさんのアフリカのご家族とも、そんな日が来ると良いですね。
by ミホ (2013-11-08 10:31)
すっかりゆるゆるで、お返事がすっかり遅くなっちゃいました。
ゴメンンサナイ。
>まつみママさん
ローカルないろんな人々の暮らしを垣間みる機会も多く、
文化圏のまったく違う国ということもあって、印象が強いんだと思います。
驚く事も多かったけど、でもそれがとっても楽しくて。
ないないづくしの暮らしが心地よくもあり。
想像以上の楽しさでした。
今でもね、時々思い出すんです。
またいつか行きたいなぁって。
どの風景も、記憶に強く残っています。(´。`)
>ひろころしゃん
懐かしいむそれだけです。(笑
ね、珍しいニッポンジンという印象もあるんだろうけど、
案外覚えていてくれてるんだなぁってビックリです。
いつか必ず、行こうと思っています。
でも・・・、遠いね、やっぱり。(ノー`)
>ミホさん
ね、距離が遠い〜。
今はインターネットもあるし、フェイスブックやツイッターもあって、
そういう部分では近くなったところもあって。
懐かしい友人や風景も。
ほんとーに便利になりましたね。
ドライバーん家にパソコンはあるのですが、ネットがなくて。
中古の大型電化製品や大型家具、パソコンを買えても、
毎月料金が発生するネットを繋ぐためのお金までは、
なかなかでないんでしょうね。
いつか会いに行きたいなーって思っています。
みんなが、自分たちが(笑)ゲンキなうちに。
腰が曲がる頃でないと、時間ができないかもですが・・・。(苦笑
懐かしい友人や場所があるって、シアワセですね♡
by knacke (2013-11-14 19:39)