たんじょーびとウォーマー [knäckeな日々(SWE)]
28日は、きむたこのたんじょーびだった。
窓の外は、いちめんの銀世界。
自由人を学校に送り出し、日常のお買い物すませ、
ちょっと遅めの午後から雪の街を見に行った。うろうろすること数時間。
すっかり日は落ちてしまった。
寒さがこたえてきたので、そろそろ帰ろうかと思った時、携帯電話がなった。
”きむたこのおたんじょーびだから、夕食に行こーか?”
自由人からの電話。
・・・。
おたんじょーびだからとそんなコト言ったことないでしょ?
おかしい、すごーくおかしい。珍しい・・・。
珍しいだけに、怖い。
でも、恐いもの見たさで、”いいよ。”と、返事をしてみた。
”じゃ、6時15分に、○○で。”
そういうと、自由人は電話を切った。
吹雪く雪の中、駅に急いで向かった。
行った先は、路地の坂を上ったところの小さなインド料理店。
少し前に見つけたお店。いつもね、たくさんの人がはいってるの。
いつか行きたいと思っていた。
小さなお店の中は、間接照明とろうそくの明かりだけ。
お食事は、どれもおいしかった。
インドのビールもおいしかった。
お腹いっぱい食べた。
”きょーは僕が出すから。”と、
自由人、テーブルに置かれたトレーにカードを乗せる。
”ごちそーさま。”と、笑顔のきむたこ。
ここは、カード社会。
鉛筆1本でもスーパーでも、カードで済ませられる。
済ませられるなずだった・・・。
”カードは使えないんです、キャッシュでお願いします。”と、申し訳なさそーにお店の人。
ん?・・・。
”きむたこ、キャッシュ持ってる?”と、自由人。
パンダコインケースを見る。
とあれっと用ごくろーねが、3枚。
”じゅうごくろーね・・・。”と、きむたこ。
・・・、たりるわけがない。
”僕さ、1万円札持ってるから聞いてみる。”と、自由人。
”日本円は使えません。”と、悲しそうにお店の人。
きむたこ、お財布の中に1万円札と100$紙幣を1枚づつ入れているのを思い出す。
カードだけでは不安なので、お守り代わりに入れているのだ。
”きむたこ、$あるよ。”
お店の人に$なら使えるか聞いてみる。
お店の人はだいじょーぶだよ、というよーな顔をして、
$が使えるか聞いてくる、と、行ってしまった。
”$もだめだったらどーする?”
”食べちゃったしな・・・、困ったな・・・。”
”銀行は?”
”キャッシュコーナ、近くにあるかな?でも、それしかないな。
僕、おろしてくるから、きむたこそのあいだ、ココで人質ね。”
”・・・、人質・・・。うむ、食い逃げの前科がつくよりはいいよね。”
などと相談していると、”$でもいいよ。”と、お店の人が笑顔でやってきた。
やれやれ、人質にも食い逃げ犯にもならずにすんだよ・・・。
きむたこ、100$だす。
おつりをもらう。
お店を出る。
”ごちそーさま。”と、自由人。
ん?今、なんて言いました?
”いやぁ、ごちそうするはずだったのに、逆になっちゃったね。”と、自由人。
え?返してくれないんですか・・・?か?か?
”おいしかったねぇ〜、いちじはどーなるかと思ったよ。ねぇ?”と、笑顔の自由人。
・・・。
きむたこ、おいしかったこと、一瞬にして忘れましたからぁ!
自由人の思いつきにのると、ろくなことがない。・・・。
外は寒い。財布も寒い。ココロも寒い。
すべて、冷えきってしまった・・・。
そんな冷えきってしまったきむたこが、たんじょーびの次の日に買ったもの。
ウォーマー。/スウェーデンにいながら、ふろーむ じゃーまん。
保温ポットがなかったの。
お湯はお鍋で。お茶もお鍋で。
作ったお茶が冷めたら、マグカップでレンジでチン。
面倒だったの。
でも、これがあれば!
キャンドルで保温。
いい温度で保温されるの。
ちょーと、いい感じ。
冷えきった体もココロも、これで癒されよう・・・。
しかし、たった1つの欠点があった。
それは・・・、
蓋がない。
コレは、キレー好きのニホン人にとっては、致命的と言えるだろう・・・。
仕方ないので、タッパーの蓋で代用。
・・・。
癒し効果がはてしなく低くなってしまった。
こーして、今年のたんじょーびも、終わってしまった・・・。
人生って、キビシーよね・・・。
チーン・・・。